健康診断の血液検査で判明
特に体の調子も悪くなく、その年の健康診断もいつものように
何もなく終わると思っていました。
健康診断から数週間後、送られてきた診断結果の内容を確認してみると、、、
書類がもう手元にないのでお見せできないんですが、
「ピロリ菌の疑いあり」
と記載がありました。
血液中に含まれる「ピロリ菌抗体」が一定量以上で、その数値が記載されていました。
ピロリ菌は除菌しない限り胃の中に居続け、
慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどを引き起こすのです。
ピロリ菌抗体とは?
このピロリ菌抗体とは、ピロリ菌とは異なり、
「ピロリ菌に感染したかの判断基準になる抗体」になります。
ピロリ菌が胃の粘膜(正確には粘液層)に定着すると、
体の免疫系がそれを「異物(敵)」と認識します。
その結果、免疫反応が起こり、
血液中にピロリ菌に対する抗体(免疫タンパク質)が作られるようです。
その「ピロリ菌抗体」が一定量以上だと、
感染の可能性が高いということになるのです。
一度ピロリ菌に感染して抗体が作られると、
完治したとしても抗体は残るそうです。
人によっては、抗体が減少する人もいれば、
何年経ってもあまり減らない人もいるそうです。
なので、一度ピロリ菌になって完治しても、
その後の検査でまたひっかかることはあるそうです。
なので、抗体が多い=ピロリ菌感染(陽性)ではないのですが、
ピロリ菌に感染したことのない私の場合は、ほぼ「陽性」確定です、、、
ピロリ菌は一度完治しても再発するの可能性があるので、
検査にひっかかったら、必ず検査が必要になります。
ピロリ菌が陽性かを検査
早速、私は近所の消化器内科専門の病院に予約を取り、
診察してもらいました。
初回は問診だけかと思いきや、
尿素呼気試験(UBT)
という検査をします。
この検査は、本当にピロリ菌に感染しているかを確認する検査です。
呼吸を検査する検査方法ですが、高確度(約95%以上の確率)で陽性か分かるそうです。
検査の流れは以下の通りで、思ったより早く結果が出ました。
- 検査薬(13C-尿素)を飲む
- 20~30分ベッドで横になる
- 息を専用バッグに吐いて採取する
結果は、、、
陽性、、、後日、胃カメラ検査となりました。
しかし思いました。
「何でピロリ菌が陽性だと分かったのに、胃カメラでも検査しないといけないのか?」と。
胃カメラ検査がなぜ必要か?
ピロリ菌という点だけを考えれば、
すでに陽性が確定しているのであれば、
他に検査をする必要はなく、そのまま薬による治療に移ればよい、という話になります。
しかし、胃カメラ検査をするのには、ちゃんと理由がありました。
以下の日本医師会のサイトでも掲載されていますが、
胃がんの最大要因は、このピロリ菌なんです。
なのでピロリ菌に感染してしまったら、
胃ガンの症状はないか?
胃に異常がないか?
を胃カメラで検査するのが常識のようです。
細いとはいえ、胃にカメラなんて入れたくありませんし、
痛いにきまってます(最初はそう思ってました)。
しかし、そういう理由があるのであれば仕方ありません。
最新の内視鏡システムでの検査結果は、、、
初診から2〜3週間が経過し、いよいよ胃カメラ当日となりました。
まず最初に鎮静剤を点滴で注射しました。
横になったところまでは覚えています。
記憶があるのはそこまでで、
次に気がついたときには、すでに検査は終わっていました。
痛みはまったくなく、本当に検査を受けたのか疑問に思うほどでした。
検査後、実際に撮影した胃の中の画像を見せてもらいながら、丁寧に説明を受けました。
胃はやや荒れているものの、ピロリ菌による症状としては軽症とのことでした。
ほかに病気を疑う所見はなく、大きな病気に進行していなかったことに、ひとまず安心しました。
しかし、ピロリ菌については初診時の高精度検査(UBT)で感染が確定していたため、
除菌薬は初診の段階で処方してもらえてもよかったのではないか、と思いました。
初診から胃カメラ検査までは、約3週間の間がありました。
調べてみると、保険適用の決まりにより、
胃カメラで胃炎などの炎症が確認できなければ、
除菌薬は保険適用とならず、処方されない仕組みになっているようです。
一方で、海外ではUBTで陽性と判定された場合、
すぐに除菌薬が処方されることも一般的だと知りました。
薬は欠かさず食後に飲むことが重要
処方された薬は一週間分で、
驚くほど丁寧でしっかりとしたパッケージに入っていました。
この薬での除菌治療で大事なのは、次の2点です。
・欠かさず飲み続けること
・食後に飲むこと
一見すると、よくある決まり文句のように思えます。
しかし、ピロリ菌は感染症です。
例えば、普通の風邪であれば、8割ほど回復すれば、
あとは薬を飲まなくても自然に完治することもあるかもしれません。
ですが、ピロリ菌の場合は違います。
たとえ8割除菌できたとしても、それは
「除菌失敗」です。
しかも、不完全な除菌は耐性菌を生み出してしまう可能性があります。
そうなると、再び薬による治療を行っても、完全に除菌することが難しくなってしまいます。
だからこそ重要なのは、
耐性がつく前の初回治療で、確実に除菌を成功させること
なのです。
・1日も欠かさず飲み続けること
もし1回でも服用を欠いてしまった場合、
簡単に言えば、弱っていたピロリ菌が再び勢いを取り戻してしまいます。
もちろん、1回飲み忘れただけで直ちに除菌が失敗するわけではありません。
しかし、除菌が失敗する確率は確実に高くなります。
そのため、薬を途切れさせることなく服用し、
胃の中のpHを高い状態に維持することが重要なようです。
・食後に飲むこと
最初は、
「ピロリ菌は胃にいるのだから、
食後に服用するのではなく、薬だけを飲んだほうが除菌効果は高いのではないか?」
と思っていました。
しかし、実際の仕組みは少し違っていました。
ピロリ菌は確かに胃にいますが、
胃の中で活動しているわけではなく、胃の壁(粘膜)の粘液層に存在しています。
そのため、胃の中に抗生物質が到達しても、
それが直接ピロリ菌に作用するわけではありません。
胃は食べたものを溶かす臓器であり、
物質を吸収する臓器ではありません。
そのため、抗生物質は胃を通過し、小腸まで運ばれて吸収されます。
吸収された抗生物質は血液に乗って全身を循環し、
血流を通じて胃の粘膜に届いたときに、ピロリ菌に「作用」します。
しかし、抗生物質が胃の粘膜に到達したからといって、
必ずしも作用するとは限らないようです。
食後でなければ除菌効果は大幅減
抗生物質は、
活性化している細菌に対して効果を発揮しやすい
という特徴があります。
これをピロリ菌で言い換えると、
活性化しているピロリ菌に対して効果を発揮しやすい
ということになります。
逆に考えると、
活性化していないピロリ菌に対しては効果を発揮しにくい
ということになってしまいます。
先にもコメントしましたが、99%除菌できても失敗です。
完全に100%除菌を成功させるためには、
ピロリ菌を活性化させた方が除菌成功率が高くなるのです。
・ピロリ菌が活性化する条件
ピロリ菌は酸が苦手です。
そのため、酸が濃い環境、つまりpHが低い強酸環境では防御反応をとり、活性化しません。
逆に、酸が少ない環境、つまりpHが高い環境では活性化します。
pHとは「酸の濃度」を表す指標です。
- 酸が多い = pHが低い(強酸)
- 酸が薄まる = pHが高い(低酸)
つまり、このpHを高く保ち、酸が弱い環境を作ることが重要になります。
本来であれば、ピロリ菌が活性化しない状態のまま除菌できるのが理想です。
活性化すれば、体に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
しかし、活性化していない状態では、抗生物質がピロリ菌に十分に作用しません。
そのため、除菌を成功させるには、ある程度ピロリ菌が活性化する環境を作る必要があります。
たとえ一時的にピロリ菌が活性化したとしても、
その後に確実に除菌できるのであれば、、、
・ピロリ菌を活性化させるためにpHを高く保つ
結論から言えば、このpHを高く保つ方法が、
食後に薬を服用すること
になります。
具体的な「食後」と「食後以外」の違いのイメージは以下のようになります。
(数値も個人差があるものなのでイメージです)

・胃液分泌
食後は胃が刺激され、多くの胃液が分泌されます。
しかし同時に、食べたものによって酸が中和されます。
そのため、結果的には食後以外と比べて酸が弱い(pHが高い)状態になります。
一方、食後以外(胃の中に食べ物がない状態)では、
酸の量自体はそれほど多くなくても、酸を中和するものがありません。
そのため、酸の濃度が高い(pHが低い)状態になります。
一方、食後以外(胃の中に食べ物がない状態)では、
酸の量自体はそれほど多くなくても、酸を中和するものがありません。
そのため、酸の濃度が高い(pHが低い)状態になります。
・PPI(プロトンポンプ阻害薬)
胃酸は、胃壁細胞にある「プロトンポンプ」という仕組みによって分泌されています。
PPIを服用すると、このプロトンポンプの働きを阻害し、胃酸の分泌を抑えます。
ただし、PPIがポンプに結合して阻害するためには、
そのポンプが活性化している必要があります。
そのため、胃が活性化しているタイミング、つまり食後に服用することが理にかなっています。
PPIは、食事による中和(低酸化)以上の酸抑制効果が期待できます。
そのため、食事とあわせて服用することに意味があります。
また、一度ポンプを阻害すると、その効果は一定時間持続します。
例えばですが、1回目の服用で「10」ポンプ活動を停止させたとします。
2回目の服用時にも、1回目の阻害効果が「5」ほど持続しているとすれば、
2回目では合計「15」前後のポンプ活動を抑える効果が期待できます。
ですので、
「欠かさず飲む」
「食後に飲む」
この2点が非常に重要になります。
これにより胃内のpHが高くなり(酸性度が低くなり)、
ピロリ菌を活性化させることができます。
ピロリ菌が活性化すれば、あとは抗生物質が効率よく除菌してくれるはずです。
まとめ
薬を飲んでいる最中は、ここまでの仕組みを詳しく知っていたわけではありません。
ただ、何度も検査を受けるのだけは避けたかったので、薬は欠かさずきちんと飲み続けました。
すべての薬を飲み終えて数週間後、除菌できているかどうかの再検査を受けました。
今度の検査は胃カメラではなく、以前と同じ尿素呼気試験(UBT)です。
結果は前回同様、すぐに判明しました。
ピロリ菌の数値は基準値以下になっていました!!
注釈:
本記事の内容は、筆者が個人的に調べてまとめたものです。
事実と異なる情報や誤りが含まれている可能性もありますので、
あくまで参考情報としてお読みください。
















