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温水ウォシュレット編(節電)

電気代のかかる厄介なウォシュレット便座

この記事は、温水保温便座の節電に関する内容です。
温水保温便座とは、便座が温かくなり、温水洗浄機能も備えたウォシュレットのことを指します。
この温水保温便座は、実は電気代がかなりかかる、なかなかの曲者です。

温水保温便座では、常温の水道水を設定した温度の温水へと変換しています。
その温水を作る方式には、
大きく分けて「貯湯式ちょとうしき」と「瞬間式」の種類があります。

  • 仕組み:内蔵のタンクに水を貯めて、ヒーターで温めておきます。
  • メリット:手頃な価格のモデルが多い。
  • デメリット:お湯を貯めておくため電気代がかかり、連続使用できない場合がある。
  • 仕組み:使用時に水がヒーターで加熱されて温水になる。
  • メリット:使用する時だけお湯を作るので経済的で、お湯切れの心配がない。
  • デメリット:本体価格が高め。

我が家の便座は貯湯式です。
貯湯式は、トイレを使用していないときでも温水の温度を一定に保つため、電気代がかかってしまいます。

一方、瞬間式は温水を使うタイミングでお湯を作るため、
トイレを使わない間は温水を作らず、無駄な電気を消費しません。
しかし、製品価格自体は瞬間式のほうが高額です。
そのため、結果的にどちらが経済的なのか分かりにくいですね。

機能面では、貯湯式の場合、貯めていた温水がなくなると常温の水になってしまいます。
夏であればまだ良いですが、冬の寒い季節に温水が切れて常温(冷たい水)になると大変です。
ただし、貯湯式だからといって、水が温水になるまでに長時間かかるわけではありません。
もちろん製品にもよりますが、1分ほど待てば多少は温かくなります。

また、温水を貯めておくタンクの容量についてですが、
貯湯式は通常1回の使用に十分な容量があるため、
すべての温水を使い切ってしまうことはほとんどないと思います。
私も過去に数回程度しか経験がありません。
そのため、エンドレスに温水が出る瞬間式のウォシュレットは、
個人的には贅沢な機能というイメージです。

実際の消費電力を計測してみました

実際にどの程度1日に電気を消費しているのか調べてみました。
消費電気の計測では↓これを使ってみました。

貯湯式の消費電力

だいぶ古いですが、今も問題なく活躍している我が家の貯湯式のPanasonic製便座です。
この便座の消費電力をチェックします。

貯湯式なので、瞬間式に比べてかなり安価でした。
製品仕様は以下のような感じです。

注釈※2の「年間消費電力」の想定条件は、以下のようになっていました。

4人家族(男性2人、女性2人)において、大便:1回/日・人、小便男性:4回/日・人、小便女性:4回/日・人の使用回数で、一回ごとの洗浄便座機能の使用時間をそれぞれ15秒間とする。

本製品の消費電力は、大きく分けて次の3つの要素で構成されています。

1.作湯時の消費電力
2.作湯後の温水保温の消費電力
3.便座の保温の消費電力

今回、①作湯時および②作湯後の保温時について実測を行いました。
作湯時はピークが280Wで、それが145秒間続いた後、通常モードへ移行しました。
表にまとめると以下のとおりで
「作湯」と「お湯の保温」の合計は年間約105kWhとなりました。

一方、仕様表に記載されている年間消費電力量は194kWhなので、

194kWh − 105kWh = 89kWh

この差分の約89kWhは、便座保温による消費電力量と推定されます。

  消費電力  1日の消費電力1年の消費電力
作   湯 280wで145秒間0.0117kWh×12回
=0.14
51.1kWh
お湯の保温 0.2w〜280w1日約0.15kWh54.75kWh

105kWhの電気代を計算してみます。
一般的な家庭用電気代の目安として27円/kWhで試算すると、
105kWh × 27円* = 2,835円
となりました。
*2025年5月時の1kWhあたりの平均単価

瞬間式の消費電力

同じパナソニック製品で瞬間式の便座を検索してみました。

↑この瞬間式は、ウォシュレット使用時にノズルから出る洗浄水を瞬時に温める、便座保温機能付きの製品です。
[例:DL-AWM600 の最大消費電力1291W

↑少し安価版です。こちらも最大消費電力は同程度でした。
[例:DL-RRTK50の最大消費電力1234W

さすがに瞬間式は短時間とはいえ消費電力はかなり高いです。
さきほどの貯湯式は280W程度なので約5倍です。
普通の電子レンジで加熱や解凍をした場合でも消費電力は1000W以下ですから、
(オーブンやグリルは1000W〜1500W)
かなりの消費電力なのが分かります。

ここで少し気になったのは、電力会社と契約しているアンペア数が低い場合の影響です。
消費電力の大きい電子レンジなどの家電と同時に使用すると、
ブレーカーが落ちてしまう可能性があります。
もしかすると、瞬間式便座を使用しているご家庭で、
電子レンジしか使っていないはずなのにブレーカーが落ちてしまう、
というケースもあるかもしれません。

この瞬間式ですが、1回の利用時間を15秒として、どれくらいの消費電力になるのでしょうか?
ChatGPTで計算してもらいました。

100Vで13Aを消費する家電を1回15秒使ったときの電気代を計算してみましょう。

① 消費電力を求める

電力(W)= 電圧(V) × 電流(A)
→ 100V × 13A = 1300W(1.3kW)

② 使用時間を時間(h)で表す

15秒 = 15 ÷ 3600 = 0.004167時間

③ 使用電力量(kWh)を求める

使用電力量(kWh)= 消費電力(kW) × 使用時間(h)
→ 1.3kW × 0.004167h = 約0.005417kWh

④ 電気代を計算(27円/kWhで仮定)

電気代 = 使用電力量 × 単価
→ 0.005417kWh × 27円 ≈ 0.15円

回答

約0.15円(15銭) です。

消費電力が高くても数秒なので想像したよりかなり安い感じです。

貯湯式と瞬間式の電気代を比較

1日12回温水を使った場合で電気代を比較してみました(便座保温はOFF)。
単純に1回あたりの消費電力では圧倒的に瞬間式の方が安価ですが、
ここでは商品の価格を加味して比較してみました。

商品価格(A)1日/1年/
10年の電気代(B)
A+B(10年の電気代)=
貯湯式23,000
(CH941)
7.83円 / 2,835円 /
28,350円
51,350円
瞬間式55,000
(DL-AWM600)
1.8円 / 657円 /
6,570円
61,570円

商品は色々あって価格もまちまちなので、この比較はあくまで一例にしかなりませんが、
基本的には長く使えば瞬間式の方が安くなってきます。
この二つの製品の場合だと損益分岐点は、
14年6ヶ月(5,305日)で、
これ以上長く使わないと瞬間式の方が安くはなりません。

ようするに貯湯式は瞬間式に比べて省エネではないというのが問題です。
貯湯式がもっと省エネだったら、貯湯式一択になるのです。

それにいくら省エネとはいえ、5万越えの商品を気軽には買えないと思います。
次に私が実際にしている節電をご紹介したいと思います。

貯湯式ならではの節電術

既にご説明のとおり、我が家の便座は貯湯式ですが、作湯のスイッチは普段OFFにしています。便座に座ったときだけONにしています。

座ってから温水を使用するまでには1分以上あるため、座ってから作湯スイッチをONにしても、それなりに温水になります。実際にスイッチボットの消費電力モニターで計測したところ、約145秒で作湯が完了していました。

この節電方法を取り入れた場合で貯湯式の消費電力を見直すと、年間消費電力量は105kWhから51kWhへと削減できます。

電気代を1kWhあたり27円で計算すると、
51kWh × 27円 = 1,377円/年

となります。常時ONにしている場合と比べると、ほぼ半額です。しかし、この節電方法を取り入れたとしても、1回あたりの消費電力量は瞬間式の方が小さくなります。

1回の作湯で消費電力を比較すると、
・貯湯式:約0.017kWh
・瞬間式:約0.005kWh

となり、まだ約3倍の開きがあります。

ただし、瞬間式は製品価格が高いため、先に紹介した2製品で試算すると、瞬間式のほうが製品代+電気代で安くなるのは約44.3年後に伸びます。さすがにそれまでに何らかの故障をする可能性を考えると、
この節電方法を前提とするなら、貯湯式のほうが経済的と言えそうです。

節電方法も、トイレに座ったときにON、終わったらOFFにするだけです。特別不便というほどではなく、慣れてしまえば面倒ではないと思います。
ただし今後瞬間式製品の価格帯が下がれば、電気代自体は瞬間式の方が圧倒的に安いため、瞬間式が有力な選択肢になる可能性もあるでしょう。

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